簡単に説明しよう。
このストーリーは、お尻のあ◯を舞台とした、一人の中年男性とドクターKとの甘く切ない物語である。
2021年冬
『あ、また血がついてる』
実は内心、分かっていた。
『これ、痔ではないな、きっと。』
ここ、半年以上、不安な気持ちで生活してきた。
楽しいことがあっても、嬉しいことがあっても、ふと我に帰る。
『またお尻ふくと、血が付くんだろうな、きっと。』
きっと付く〜
きっと付く〜
まるで貞子のワンシーンの様に、頭の中で何度も何度もリピートされる。
なぜなら、俺は。お尻の穴から血が出ている人だから。
自分に問いかけてみる。
それは、普通じゃないですよね?
みんな出てるのでしょうか?
そう、そんな時は決まって、なかやまきんに君に聞いてみる。
『さぁ、きんに君占っておくれ。』
きんに君はタンクトップ姿で言った。
『分かった』
『よし!筋肉に聞いてみよー』
きんに君はアホな顔をして微笑みながら、確信を持った不敵な笑顔を浮かべ言った。
『よし、筋肉に聞いてみよう!よし、筋肉よ!教えておくれ』
『お尻の穴から血が出ているのは、正常なのか異常なのかどっちなんだい!』
きんに君のいつもの芸を見て、正直どっちでも良いと思った。
妄想はその場面で中止した。
はぁ〜〜
ため息が出ちゃう。
どんなに楽しい時間を過ごしても、ふと我に帰る。
『どうせ、どうせ、今日も俺は。』
完全に敗者モード。
そう思って半ば諦めに違い気持ちになってしまう。
不安が的中してしまった。
そう、俺は、病院からお尻から血が出ている人に認定された。
例えるなら、草野球の選手が大リーグにスカウトされたかの様に。
俺は、選ばれし男なのだ。
そして、人生初の大腸カメラが確定した。
まさに、某読売巨人軍の坂本の様に、ケツ穴確定であった。
そりゃGoogleで何度も何度も検索したさ。
ありとあらゆるワードでね。
出血 お尻
お尻から血が出ている人
お尻 血 病気
ティッシュに血が付く理由
巨人坂本
ティッシュ 血 なぜ
チャゲ&飛鳥
お尻から出血と癌の関係
大腸カメラ 痛い
大腸カメラ 麻酔
痛くない大腸カメラ
肛門出血大サービス
おかしくなるほど永遠に検索を繰り返した。
ある日、検索の結果に衝撃を受けた。
『それは大腸癌の可能性ありだよーん』
ガーーーン
もう、いてもたってもいられなくなり、俺は手鏡でセルフチェックをすることとした。
もー我慢できない。
どれどれ。
手鏡の角度を微妙に変えながら、ターゲットを探した。
微妙にゆっくりと。
あ!
菊の御門が写しだされたその瞬間のことである。
こ、黄門様?
あなたが黄門様?
あなたが黄門様こと水戸光圀公ですか!
人生初、ご対面した黄門様は、予想以上に髭もじゃであった。
しかも、白髪ではなくコシの強そうな黒髪であった。
その毛の先に、梅干し婆さんの口の様な黄門様がいらしたのである。
はは〜〜↷
完全に俺の頭は、現実逃避のために普通の精神状態ではなかったのである。
まさに、穴を舞台としたアナザーストーリー。
つづく


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