ドクターK物語 第4話

簡単に説明しよう。

このストーリーは、お尻のあ◯を舞台とした、一人の中年男性とドクターKとの甘く切ない物語である。

2021年冬

ついに今日、運命の検査の日がやってきた。

俺はここ数日、ケツ◯の謎を解明するため、ネットサーフィンに没頭していた。

「お尻 血 なぜ」
「ポリープ 画像」
「大腸カメラ 痛い」
「おっぴろげ黄門様」
「この黄門が目に入らぬか」
「8時だよ!全員大腸カメラ」

検索履歴が公になれば、社会的に終わるレベルのワードばかり。

でもそんなの気にしていられない。

俺のケツ◯がかかっているんだ。

知識を得るたびに不安は膨れ上がり、ついには奇妙な決意が生まれた。

「ウォシュレットで清めてから行こう」

まるで神社に参拝する前に、手を水で清めるように。

そうだ。ケツ◯は清めておくに越したことはない。

よし!強めで、ON!

ひゅん

あまりの水圧に俺は思わず飛び上がった。

「あわあわあわあわあわあわ」

自ら選んだ水圧に、小鹿のように膝が震えていた。

「あはぁ〜強ってこんな強いんだぁ…」

そう感心しながらズボンを上げ、俺は戦場とも言える病院へ向かったのだった。

ポーン

『368番の方、17番へどうぞ〜』

番号が呼ばれると同時に、俺の胃袋がキューっと縮んだ。

「いや、今日は覚悟を決めてきたんだ」

自分にそう言い聞かせながら、部屋に入った。

『た、玉木です…』

俺はか細い声で名乗った。

すると目の前に現れたのは、50代後半くらいであろうずんぐりむっくりの女医。

「あっち系」と呼ばれるドクターにしては、やけに貫禄がある。

『どうしたの?多々巻さん』

彼女は淡々と尋ねた。

『あのぅ、多々巻ではなく玉木です』

俺は訂正した。

女医は気にする様子もなく、続けた。

『あっそ、それで?』

『あ、はい。お尻のあ◯から血が止まらなくてですね…いつもティッシュに付くんです』

俺は冷静を装いながらも、女医の威圧感に冷や汗が止まらない。

『あらそう。それじゃあ、ちょっと見てみましょうか』

女医は早口でそう言いながらゴム手袋を装着した。

『ほら、見せて』

女医は強い口調でそう言い放った。

俺は一瞬躊躇した。

『あ、はい、見せるのですね…』

ここまできて逃げるわけにはいかない。

『ほら、早くズボンを下ろして、ほら、リラックスして』

リ、リラックス?

こんな状況で、どうやってリラックスしろと?

しかし、この空気では逆らえない。

俺は覚悟を決めた。

ズボンとパンツを下ろし、屈辱的なポーズを取った。

その姿はまるでワンちゃんの様であった。

『ふむふむ…あら、あら、黒々として立派ねぇ』

黒々?立派?

俺の黄門様を観察日記のように評価しないでくれ!

だが何を言っても、まな板の上の鯉。俺は耐えた。

『でもねぇ、これは奥を見ないと分からないわね』

女医は言った。

奥!?

『来たーーーーー!』

織田裕二の声が脳内をよぎった。

つまり大腸カメラだ!

そう、今日はそれをやるために来たのだ。

『あの…カメラを…おねが…』

俺がたどたどしく言いかけると、女医は面倒くさそうに手を振った。

『ごめんなさいね。私、大腸カメラは得意じゃないのよ。肛門科だからさぁ』

肛門科?

じゃあ何で大腸カメラの話が出たんだ?

『本当はK先生という先生が担当予定だったの。でも今日はお休みなのよね』
『私も雇われの身だからさぁ、カルテが回ってきたら断れないじゃんね』

俺は愕然とした。

K先生とは一体何者なのか?

『まぁ、今日のところは外から確認できたから。次回K先生に中身を観てもらいましょうね、ふふ』

女医は、両手の人差し指でたどたどしくパソコンを叩き、次回の予約を確定した。

『じゃあまた来週来てね〜。お大事に〜』

女医は何故か満足気であった。

俺は肩を落としながら部屋を出た。

会計を済ませ、病院の帰り道。

冬の冷たい風が俺の尻◯をスースーと吹き抜ける。

何だったんだ、今日の検査は?

ただ屈辱的なポーズで黄門様を観察されただけじゃないか。

俺のケツ◯問題は、まだ終わらない。

誰が予想しただろうか。

次回こそ、K先生との直接対決に期待するしかない。

まさに、穴を舞台としたアナザーストーリー。

つづく

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