ドクターK物語 第9話

簡単に説明しよう。

このストーリーは、お尻のあ◯を舞台とした、一人の中年男性とドクターKとの甘く切ない物語である。

2021年冬

『あっ!』

K先生の声が検査室に響く。

俺の全身は緊張で固まり、ケツ◯は梅干し婆さんのように縮こまっていた。

『え…?』

『あれ?あれ?あれれ?ありゃ・・・』

K先生は、明らかに何かに困っていた。

俺は怖くて怖くて、まるでケツ◯の様に目をギュッとつぶっていたので、モニターの映像は見ていなかった。

不安が募る。

「先生は何を困っているのか?」

そんな不安を抱える俺の耳元で、K先生の独り言が続く。

『あれ?なに、あ、くそ。あっ』

K先生は、明らかにドクターとして焦っているのが雰囲気で分かった。

俺は、暗闇の中での他力の戦いに耐え切れずに目を開けモニターを見た。

玉虫色の腫瘍は、モニタ一に大きく映し出されていた。

そして、何ということか、ワイヤーから何度も何度もすり抜けていたのであった。

ぷるんっ

ぷるんっ

何度も何度も見事にワイヤーからすり抜ける腫瘍。

その姿は、まるで全盛期のマイクタイソンが、相手のパンチを振り子の様に避けている姿のようである。

俺は、テレビにかじりつく子供のように、世紀の一戦に釘付けになっていた。

ぷるんっ

ぷるんっ

タイソンはジワジワと左右に揺れながら近づいてくる。

来る来る来る

怖い怖い怖い

俺は思わず、声を上げてしまった。

『ひぃぃぃぃぃ、ヤダーーー』

K先生は待ってましたかの如く、言った。

『なーんてね。楽勝』

え!?

モニターを見ると、ワイヤーがギッチリと腫瘍の根本をキャッチしていた。

さっきまでの、タイソンとの攻防が嘘のように、一瞬の出来事で呆気にとられていた。

あまりに一瞬の出来事で、緩んだケツ◯からほのかにガスが漏れていた。

K先生は弱っている俺に向かって言った。

『で、どうする?』

俺のケツ◯は緊張で締まった。

先生は、何かを楽しんでいるようだ。

精神の極限状態の中で、俺に選択を迫っている。

だが、俺は上手く頭が働かない。

全くどうすれば良いのか分からない。

「ならば、いっそのこと」

俺はケツ◯を振り絞って言った。

『先生、私を好きにして下さい!』

もう、自暴自棄となっていた。

その後に起こる災難など、この時は知る由も無かった。

まさに、穴を舞台としたアナザーストーリー。

つづく

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