玉太郎 魂のブログ #11 『マイクロジャクソン』

ブーッブーッブーッブーッ・・・

 

携帯のバイブレーションが鳴り響いた

依頼だ

 

はい!了解です!もちろん行きます!
はい!マイクロの運転ですね
はい!ではすぐ伺います!

 

俺はできない理由は全く考えない男である

だから基本的に何でも引き受ける

 

俺はマイクロの運転席に腰掛けエンジンをかけた

 

ブロロロロッッッ・・・・・

 

全身を震わすエンジンのビートを感じながら

俺はハンドルを握り目的地へと向かった

真っ青な空だ

ついこの前まで緑色だった葉っぱは黄色く変わり

すっかり秋めいた景色が目の前に広がっている

 

目的地は郊外の部落である

 

俺は初めて走る道をグーグルナビの案内を受けながら

田んぼ道を走っていった

 

目的地まであと3分かぁ

もうすぐだな

 

200メートル先を左方向直進です


グーグルナビの女性は案内した

 

俺は斜め左方向へハンドルを切り

左に緩やかに曲がった道を下った

左側はガードレールがない下り坂である

 

クラッチを踏み、ポンピングブレーキで小刻みに減速した

 

おいおい細い道だな~
最後の最後でこの坂かよ~~~
勘弁してよ~

 

俺は背筋を伸ばし

深く息を吸い込み ゆっくりと息を吐き出した

何とか坂を下った

 

スマホを見た

 

目的地まであと100m・・突き当りの角の家だ

 

何とか坂を下ったぞ

よかった帰りは別の道から行こう

 

そう思いながら俺は前進した

 


え!!!マジかよ!!

 

俺は一瞬目の前の状況に目を疑った

 

ほ、ほ、ほそい、、、、、

 


道の両側が垣根で囲まれ

車一台が何とか通れるくらいの道幅だった

 

え~~~
マジ無理~~~~(´;ω;`)ウゥゥ
え~~~~~~~~~~~
グーグル勘弁してよ~~~

 

俺は頭の中が真っ白になり思考が停止した

 

同時に頭の中のバックアップ電源が作動した

コンピュータが素早く動き出した

 

ドウスルノ?

キズツキナガラツキススム?

ソレトモバックデコワイオモイスル?

ノリステテアルイテカエル?

 

できない理由を考えず、できる方法を考える俺は選択を迫られた

 

歩いて帰ろっかな~

 

本気で思ったが・・・

選択は一つしかなかった100mはあるかな~

 


もしハンドル切り損ねたら


ひっくり返って


バーンって落ちちゃうな~

( ;∀;)


こわいな~~おっかいな~

( ;∀;)

 

そう思いながらも後ろを振り返りながらマイクロを後退させた

 

ピィーッピィーッピィーッ

 

恐る恐る下がる、ゆっくりゆっくりと

 

左は崖、後ろは全く見えない

 

こわいよ~( ;∀;)

こわいよ~( ;∀;)

 

胸は高鳴り
全身から汗が噴き出してきた

 

ピィーッピィーッピィーッ

 

バック音が車内に鳴り響く

 

左のミラーを見ると10cm位の余裕しかなかった

 

落ちる落ちる落ちる
こわいこわいこわい
( ;∀;)( ;∀;)( ;∀;)

 

半クラッチでゆっくりと後退する

ゆっくりゆっくりと

 

俺は半べそをかきながら
ゆっくりゆっくりと下がった

 

あと少し あと少し
こわいこわいこわい
( ;∀;)( ;∀;)( ;∀;)

 

クラッチを踏む左足は震え

息も吸うことも忘れまるで宙を浮いているような感覚だった

 

あともう少し もう少し
こわいこわいこわい
( ;∀;)( ;∀;)( ;∀;)

 

そして俺は何とか死に物狂いで登り切ったのである

 

ポーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーゥッ!!!!!!!

 

俺はあまりの喜びと安堵感から奇声を発した!!

 

ん?懐かしいどこかで聞いたことがある奇声、、、

 

ゆっくりとゆっくりと宙を浮くように下がり
キメの一言・・・なんだろ

 

俺はうすら笑いを浮かべた

 

マイクロジャクソン

 

安心感からでた痛快のおやじギャグ

 

俺はまさに
マイクロジャクソンだ!

 

俺はあまりの緊張感と安堵感から

完全に脳がいかれていた

 

マイクロジャクソン
ウケル~~~~
ポ~~~~~~~~~~~~~ウッ

 

完全にいかれてた

俺は一日ずっと笑ってた

 

マイクロジャクソン
えへえへえへえへえへえへ

 

ずっと笑ってた

 

人生最悪な状況でもなんとかなる!

窮地に追い込まれたら

 

「マイクロジャクソン」を思い出してくれ!

 

マイクロジャクソン     完

 

 

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