『教育カウンセラー物語vol.2 面接』

その日の朝はネクタイ選びに余念がなかった

 

ルルルルル~♪ルルルル~~~♪

 

俺はネクタイを真剣に選んだ

 

ピンクかや~いや・・・

 

以前、警察時代に会った専門学校の女狐校長に

 

「ピンクなんて下品だわ。常識ないわね、あ・な・た」

 

と言われたことを思い出し無難な紺にした

 

パナイよね
マジパナソニックだよね(´;ω;`)
まじパナすぎるよね
パナホームだよね(´;ω;`)

 

アホだけど、こう見えても結構に気にっしーでデリカシーは大切にしている

 

マイク真木ほどではないが繊細な心の持ち主である

 

準備が出来た俺は愛車のジムニーでアデコに向かった

 

車のナンバーは「6923」

 

ちょっぴり卑猥で、街中を走るにはナーバスなナンバーだった

 

俺は車を駐車場にとめ、深く深呼吸をした

 

俺はできる、できる、できる、できる俺は6923だ!

 

俺はエレベータはのらず階段をつかい、アデコがある3階にあがった

 

ここか・・・俺のネクストステージ

 

俺の教育カウンセラーとしての第一歩がここからはじまるんだ

 

俺は高まる気持ちを抑えドアをノックして扉を開けた

 

失礼します!入ります!

 

少し年増ではあるが昔は可愛かったであろう事務員が出迎えてくれた

 

俺は事務所を見渡した

 

学校の教室を一回り位小さくした広さの事務所であった

 

向かって左奥に人影が見えた

 

よく見ると部屋の左奥に満面のニヤついた笑みで男が座っていた

 

成金風のブルーのジャケット
タヌキのように小太りの体格
口角が上がった不敵な笑み

 

まさに喪黒福造にそっくりな男がそこにいた

 

その瞬間、スリッパを小刻みにひきずり

 

サッサッサッサッサ・・・・

 

体格のわりに素早い小走りで俺のもとに走って迫ってきた
あっという間に
俺の目の前50センチメートル地点に来て
握手してきたのである

 

玉ちゃ~~~~~~~~~ん
よく来てくれたね~~~~~

最高だよ君!

合格!!

・・・

あ・・・は、はい

 

俺は教育カウンセラーに面接を受けることなく見事「合格」したのである

 

約10数秒のスピード合格に勝ち取った合格に全身の血液が込み上げてきた

 

その込み上げる高揚感と同時に

 

俺はなぜ合格したのだろうか・・・

 

握りしめた履歴書を片手に少しの不安がよぎった

 

だけどアホな俺は深くも考えることはしなかった

 

その後の喪黒福造にガチ似の支店長の説明を聞きながら
教育カウンセラーとして活躍する「俺」を思い浮かべていた

 

玉ちゃん仕事の細かい内容は1月4日の初出勤の時に話すからね~
1か月はしっかりと研修してから外出てもらうからね~
玉ちゃんなら大丈夫!

 

ふぉふぉふぉふぉふぉ~~~

 

マジで喪黒感半端なかったが俺は神に見えた

 

これから日本一の教育カウンセラーになる
将来を担う若者の為に俺は命を懸けて働く!

 

アホな俺は警察官を辞めて、根拠のない自信とあらたな職業への希望を胸に
第二の人生を華麗にスタートしたのであった

 

福山玉太郎 30歳の12月の出来事である

 

つづく

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次