ドクターK物語 第5話

簡単に説明しよう。

このストーリーは、お尻のあ◯を舞台とした、一人の中年男性とドクターKとの甘く切ない物語である。

2021年冬

ついにその日が来た。

K先生との初対面だ。

というより、大腸カメラを迎えた俺の頭は、不安と緊張でいっぱいだった。

俺は、病院の待合席に腰を下ろし、背筋を伸ばし順番を待っていた。

周囲を見渡した。

待合席に座る人たちは、皆、魂が抜けたかの如く、口を開けアホみたいにボケた顔をしている。

なのに、俺は緊張で手汗が止まらない。

「大丈夫、大腸カメラなんてすぐ終わるよ」

心の中でそう呟き、ため息をつきながら白い天井を見上げた。

そして、今まで何度も繰り返してきたイメージトレーニングを振り返り、自分を励まし鼓舞した。

「大丈夫、大丈夫、俺ならできる。」

まるで、試合前の格闘家のようだ。

ポーン

『69番の方、23番の診察室へどうぞ』

「あっ!」

聞き覚えのある番号だった。

あ、そうそう。

昔、教材営業時代に自分が乗っていた車のナンバーと同じ番号だ。

69-23

シックスナイン、ニーサン

なんて、笑える番号なんだ。

だけど、そんな事は、もはやどうでも良かった。

俺は覚悟を決め、立ち上がった。

「アムロ逝きまーす!」

心の中でそう叫び、ガンダムが発進するかの様に足早に23番診察室へと向かった。

診察室の扉を開けた。

『よ、よろしくお願いします!』
『た、玉木です!』

先生は穏やかな微笑みを浮かべて椅子に座っていた。

『どうも、Kです。今日は、よろしく、お願い、しますね。多々巻さん』

声は思ったよりも落ち着いていた。

とても紳士で清潔感ある風貌

そして何とも言えない安心感を感じた。

『あ、はい、よろしくお願いいたします。』

俺は、名前を訂正するのも失礼だと思い、丁寧な挨拶のみにとどめた。

K先生は、真剣な眼差しで俺の目を見つめながら言った。

『じゃあ、早速、脱いで、お尻、見せてよ。』

その言葉に、俺の体は一瞬固まった。

文節毎に区切るこの不自然な言い方。

何て強く強制的な命令口調。

明らかに違和感を感じた。

しかし、逃げるわけにはいかない。

俺は診察台に座った。

躊躇している俺に、ドクターは強い口調で言った。

『早く、四つん這いになって、早く』

俺は、言われるがままズボンを脱ぎ捨て、診察台に膝を立て四つん這いになった。

俺は何とも言えない恥ずかしさに全身包まれた。

「は、恥ずかしい」

タートルネックのニットに黒の靴下姿。

そんな格好で四つん這いになっている。

ぶらぶらさせながらも、尻を突き上げているその姿に、俺は乙女の様な恥じらいを感じた。

K先生はそんな俺の背後に周り、こう言い放った。

『最初は、誰もが、恥ずかしいと、そう思う、大丈夫、見せてごらん』

先生の両手が俺の尻に触れた。

そして力強く尻を開き、言った。

『オッケー、いいよ、いい、あーいいね、ちゃんと入る、次回、入れるから、今日は、帰っていいよ。』

K先生は真剣な表情で俺の尻あ◯を眺めながら優しく俺に言った。

俺は尋ねた。

『先生、今日は大腸カメラはやらないんですか?』

K先生は、俺の尻あ◯にふっと息を吹きかけ回答した。

『今日は、帰っていい、次回、入れるから、ズボン、履いていいよ。』

俺は、唾を飲み込みながら立ち上がり、ズボンを履いて帰り支度をした。

診察終了

『あ、ありがとうございました…次回、またお願いします』

そう言って俺は診察室を出た。

診察室を出ると、一瞬に緊張の糸が緩み、倒れそうになった。

まるで、品定めをされた骨董品の様な不思議な感覚だった。

外に出ると、冷たい風が頬を刺した。

K先生の一挙一動を思い返すと、どうにも不安な気持ちが胸に広がる。

しかし、どこか期待する自分もいることに気づいた。

次回、いよいよ本格的な検査が待っている。

俺は深呼吸をして、気持ちを落ち着かせながら空を見上げた。

K先生・・・

明らかに、異様でミステリアス、そしてどう考えても、仕事をこの上なく楽しんでいる様に感じた。

こ、この異様な雰囲気、これは、何だろう。

次回の大腸カメラがますます不安になってきた。

そして何よりも、K先生の何とも言えない雰囲気にただならぬ異様さと胸騒ぎを感じた。

まさに、穴を舞台としたアナザーストーリー。

つづく

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