ドクターK物語 第8話

簡単に説明しよう。

このストーリーは、お尻のあ◯を舞台とした、一人の中年男性とドクターKとの甘く切ない物語である。

2021年冬

『さぁ、始めようか』

K先生の声がモニター越しに響く。

俺の視線は、玉虫色の異形物に釘付けだった。

不気味に光るそれは、腫瘍というより、未知の生物のような存在感を放っている。

まるで、俺に戦いを挑んでいるかのようだ。

憎ったらしい表情でこっちを見ている。

ムカつく

俺は不安を助長する腫瘍に、ある種殺意が込み上げてきた。

いざ、切除開始

ラウーンドワン!カーーーン

心の中で戦いのゴングが鳴り響いた。

俺はケツ◯を引き締めた。

K先生は、いつになく神妙な表情で言った。

『まずは、多々巻さん、根元を確認するね。』

K先生はモニターをじっくり見つめ、外科医の先生らしくカメラをゆっくりと腫瘍の周囲に動かした。

『あー、なるほど、なるほど、なるほど、なるほどね。』

どこかで聞き慣れたギャグだが、いまいち芸人の名前が思い出せない。

気を紛らすためにも、目をつぶり芸人が誰かを思い浮かべてみる。

そんな俺を横目に、K先生は相変わらず楽しそうにしている。

K先生は言った。

『今のギャグは、結構患者にウケるんだよね〜。今年のマイベストギャグ。』

俺は、K先生にもて遊ばれている。とそう確信した。

俺は、怒りを抑えながら強めの口調でK先生に言った。

『先生!早く、取るなら取ってください。』

K先生からは全く返事はなかった。

俺はモニタの映像しか見れない体制なのため、K先生の表情や心境は全く分からない。

沈黙が続く。

体内時計で30分位の時間の沈黙の流れを感じた。

一向にK先生はアクションも起こさないし、全く言葉も発しない。

俺の不安は最高潮に膨れ上がる。

『あっ!』

K先生は突然叫んだ。

俺のケツ◯は梅干し婆さんのように一瞬で縮こまった。

『FUJIWARAの原西だ!』

俺は、ショックにより芸人の名前を思い出したのである。

てか、K先生、どうしたんだ。

俺の不安はとうとうエベレスト山頂に達した。

まさに、穴を舞台としたアナザーストーリー。

つづく

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